☆☆☆家族帳☆☆☆

小学生の息子2人と酒飲み母の平凡でたまに非凡な記録

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95頁:【本を読む】「52ヘルツのクジラたち」 町田そのこ

2月に読んだ本の一冊
「52ヘルツのクジラたち」 町田そのこ

3/1から映画化された作品
久しぶりにのめり込んで2日で読み終えました。

妾の子としてこの世に生まれ、その後できた家族に虐待されそだった主人公 貴瑚

そんな貴湖をすくい上げたアンさん

親に虐待され声を失った少年 ムシこと52

52と光に向かって進むことで自らのアンさんに対する過ちの報いを探る貴瑚

悲しい過去と記憶をもつ貴瑚と52は52ヘルツのクジラの泣き声に癒やしを、光を求める

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この本を知るきっかけは映画のテレビCMでした。
映画の原作がある時は絶対映画を観る前に原作を読みたい派なんです。
それは、登場人物に先入観をもたないため。
また、映画は時間の関係でやっぱり原作を端折るところがあります。
編集で大切なことは承知です。
端折ってもストーリーは影響なく進展します、
でも、その端折った所が実はひそかに次の展開に大事だったりすることがあります。
だから、絶対原作を読んで、映画を観て、端折った部分を心の中で繋いで感動する。
これが私の原作のある映画との向き合い方です。

実際原作を読んで、すごく胸がキューッとしました。
とても印象的だったのは貴瑚の小学生の時の担任が、貴瑚の良かれと思って母親に放った「貴瑚さんのことももう少し気にかけてください」という発言。
端からみれば、担任が受け持ちの生徒のことをきちんとみているという一定の評価に繋がる。
でも、当事者の貴瑚にとっては、この発言によって虐待がより激しくなった。

安易な善意
考えなしの言葉
考えなしの善意
に過ぎない。

この言葉は、虐待の当事者ではない私には重かった。
良かれと思った行動が当事者をより苦しめる結果になる。
しかし、大半がその責任を知ることはなく過ごす。

上辺だけでなく心の通った付き合いがどれだけ大切か心に沁みました。